講演

佐々木治行さん講演会「材を下ろす手」

「森林の手 人の手」第4回講演が開催。講師は佐々木治行さん。

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佐々木さんは昭和2年、檜原村生まれ。南郷の小学校に通っていたという。 南郷の小学校はいまや廃校で、その跡地は空き地として残っており、自分らも時折仕事の必要で車を駐車する場所である。

材木屋で長く働いた佐々木さんの話で、とくに当時(昭和22年から30年ごろ)の労使関係について語ってくれたところがおもしろかった。

それによると、元締と呼ばれる人物(材木店の社長など)が山主から山を買い、それを現場作業のグループ(人夫)が請け負い、伐って出すのだという。請負金額は元締(代理人=庄屋)と人夫の交渉制だったという。

日当で働く場合もあり(トラックの助手など)、その際は一日300円~500円だったという。当時の小学校教師の初任給と、ほぼ同程度だったようである。請負の場合は仕事の時間など工夫して、その1.5倍はもらえたという。

ほかに、毎月17日に行なっていた”山の神”や鍛冶屋、製材所、かつての仕事道具のことなどを話した。

この講演シリーズだが、一応今回で一旦終わりとなるようなのだが、担当者はさらに続けたい意向である。自分自身としても楽しいし、チェンソーズとしても協力できたらと思うものである。

(かんから)

「エコプロダクツ2008」でスライドショー上映

今月11日~13日に東京ビッグサイトで開催される環境展示会「エコプロダクツ2008」(主催 社団法人産業環境管理協会、日本経済新聞社)でチェンソーズを紹介するスライドショーが上映されることになった。

今年で10回目を向かえる同展示会には750を超える企業や団体が参加。展示のほか、エコカーやベロタクシーの乗車体験、エコツーリズム情報の発信などが行われる。来場者は17万人が見込まれている。

チェンソーズのスライドショーを企画・上映するのは「森のいいこと」。同社は、”東京にも森がある”をテーマに多摩産材のブランド力向上を目指しており、その一環でチェンソーズの紹介をする。

スライドショーの内容は①間伐②枝打③支障木伐採④サイドストーリーの4テーマ。チェンソーズの仕事中の様子はもちろん、プライベートもすこし覗けるつくりとなっている。

展示会ご来場の際はぜひ、森のいいことのブースを訪れ、スライドショーをご覧になっていただきたいと願います。

(かんから)

田中孝次さん講演会「材を操る手」

「森林(もり)の手 人の手」(むかしごと研究会)の第3回講演「材を操る手」に出かけた(10月26日、檜原村郷土資料館)。講師は田中孝次さん。

田中さんは昭和9年、あきる野市(旧五日市町深沢)生まれ。杣師だった父について幼少のころから山へ入り、下刈りや伐採の手伝いをして育った。中学を卒業後、地元の組に入り自らも山仕事を始める。20歳のころ一人前と認められ、以来50年を越すベテランである。

いまでは、古くからの木材搬出方である「ソリ道」、「修羅」の伝承者として、森林ボランティアや木材業者の後継者等に指導を行なっている。

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今回、田中さんがおもに話したのは木材の搬出について。山から竹トビなどを使い木を落とし、バンダイに集めたものをソリ等を使い出す。

山から木を落とすところまでは、何度かやったことがあるのだが、その先の「ソリ」についてはじつはまったく知らず、具体的な絵が浮かばないままお話しを聞くはめに....。

田中さんを囲んで、古来の林業(搬出)を体験する会が開かれているようだが、それに出かけたらきっちりわかるんだろうな~。

(かんから)

野村誠さん講演会「木を運ぶ手」

「森林(ヤマ)の手 人の手~森林を造った手と語る」(主催:むかしごと研究会)の第2回講演「木を運ぶ手」を聞きに行った(21日、檜原村郷土資料館)。

講師は野村誠さん。野村さんは1935年、檜原村生まれ。20歳のころから村内の材木店に勤め木材の伐採・搬出を行なってきた。その後、一旦運送業に転職するのだが、退職後、森林組合の請負という形で再び山に帰ってきた。

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今回、野村さんが主に語ったのは架線集材について。

かつて、伐採→搬出は当たり前の流れであった。が、最近はそうでもない。檜原村では、花粉対策事業で2年前から伐採→搬出がわずかに出始めたが、絶対量でははるかに切り捨て間伐が多い。チェンソーズも搬出はやったことがない。

野村さんは搬出は仕事に余裕があって楽しかったという。「雨の日は休みになるので、飲みにいったり、映画を観に行ったり」だそうだ。そのときは材木店の揃いの半纏を着ていくのだ。

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↑リレー式架線で使用した道具「デンデンムシ」を手に

野村康夫さん講演会「森を育てる手」

29日、あきる野市・五日市会館で「森林(ヤマ)の手 人の手~森林(ヤマ)を造った手と語る~」と題したシリーズ講座の第一回「森を育てる手」が開催(むかしごと研究会)。

講師は野村康夫さん。田中林業(檜原村)で50年、造林一筋でやってきた大先輩である。どんなお話しが聞けるのか、興味津々で会場を訪ねた。

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野村さんは昭和4年生まれ。学校を卒業後は、すぐ薪作りや畑の仕事に就いた。そのころの檜原村は人口が5000人前後。ほとんどの家が林業はじめ何らかの山仕事をしていたそうだ。戦後になってから、田中林業で本格的に造林を始めた。

仕事は下草刈りや伐採、植え付けなど。字面だけでは現在とあまり変わりないように見えるが、中身はずいぶん違う。飲み水は一升瓶ビンに入れて運んだというし、手袋がなかったので何をやるにも素手だったという。チェーンソーなどの機械の有無もそうだ。

変わらないのは、暑さ、寒さ、ヘビ、ハチに悩まされること。すこし切ない.....。

講演の最後に野村さんが山仕事の後輩にくれた言葉。それは「忍耐」であった。どんな仕事でも、これが本質なのだ。

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↑会場では鉈や鋸など野村さんの道具も展示されていた

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